推しと照明と

どこ行っても地獄

演劇と焦点

※※若手俳優と関係ない演劇を観たらつまらなくてキレている八つ当たり記事です※※

小劇団の演劇を観てきました。学割でワンコインの激安価格で、用事がある場所に近くて時間的にも帰りにちょろっと寄れて、王道演劇とは違うような小劇団だからこそできる個性強めの演劇との前評判。

高校の教室より狭くて劇場とも言えない会場は身内であろう人ばかりで、まあここは小劇団だしそういうものだな……と。吊るされている照明は簡素で、舞台も無い。どんな表現をするんだろう、当たり劇団だったらリピートしたい、卒業公演の参考になるかも、とわくわくしながら開演を待ちました。

感想は、うーーん……贔屓の劇団のほう行けば良かったなと。終わってすぐ、演者が身内とわいわいしているのを横目にアンケートも書かずに帰りました。

ストーリーは……よくわかりませんでした。何かがあった記憶力が良い女の子が、何か事件があって悶々としてたけど最終的に踏み出す……みたいな?悩んでいるであろう女の子がでてきて色々思い出してく?的な? 会話的に何となく「恋人に振られたのかな?」と思って観てたのに急に殺人起きるし、結局のところ恋人とどうなったのかわからないし、殺人がどうなったのかも謎だし、恋人と殺人どっちが心に引っかかってたのかもわからない。匂わせて匂わせて匂いだけで終わらせた。雰囲気系って言えばいいんですかね?脚本家はサブカル系だろうな。考察して欲しいんだろうけど考察できるほどタネも無いし、「これ言わせてみたかったんだろうな」を散りばめているようにしか観えなかった。

それと私が愛して止まない照明。なんと憎くてしょうがない暗転が無い!代わりに照明の変化無し。場面の変化がないから飽きます……。
照明の変化が無い舞台もありますけど、あれは変化を着けなくても飽きないからいいのであって、この舞台には間違いなく照明は必要だったよ……。テニミュはすごいですよ、試合シーンが続くのに照明で変化をつけてる。照明信仰者はテニミュ観て。座席当選で照明演出の方のサインとか出して。

演技はめっちゃ上手かったです。テンポが良くて、早口の部分もしっかり聞き取れるし、声色も感情にあってるし、動きも良くて特に取っ組み合うシーンや力尽きるところが違和感無かったです。私が役者なら感動してた……でもわたしは照明信者だから……。


私はこの演劇がつまらなかったのですが、多分演技重視の人は「おもしろい」って言うだろうなと、Twitterで前評判を観たときを思い出しながら帰りの電車の中で考えていました。
私が俳優オタになる前に2.5を観たときの感想と当時フォローしてたアニメ好き同志の感想が違ったとき、つまらないと吐き捨てた他校の演劇が地区大会の審査員に褒められていたとき、そして今回。演劇って総合芸術だから、どこに焦点を置くかで評価がかなり変わりますよね。
私にとって照明(演出)と脚本が良いことが大事で、演技が良いとか大道具が良いとかはその2つができてる上で舞台を評価する際の追加得点です。だから2つが駄目だと追加得点も入りません。
でも演技重視の人なら、照明のほうが追加得点かもしれない。むしろ得点にすらならないかも。


私は大多数派の人間なので前評判は基本信じるタイプですが、演劇においては差が激しいことを心に置いて観劇を楽しんで行こうと決意した一日でした。 

推しが出ない舞台でどこを重視してどこをおまけとして観ますか?個人的に知りたいです。



ここまでdisっといて何ですが小物なので小劇団の方にバレたらどうしようとビクビクしてます。